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校長ご挨拶

若さとは、まだ見ぬ自分の未来に挑んでいるときである

東邦高等学校
校長 長沼 均俊

東邦高等学校校長
長沼 均俊

「若さとは、まだ見ぬ自分の未来に挑んでいるときである」
これは、昔、私が手にした本で出会った言葉です。この言葉に、若さの意味や尊さのようなものを感じずにはおれません。今年の新入生に贈った言葉でもあります。

若さとは、自分自身を試みているときであり模索するかけがえのない時代だということです。当然のように失敗はつきものですが、若い時のつまずきは決して無駄にはなりません。かえって夢にちかづく力に変換される重要なチャンスとも捉えられます。

これから高校受験する中学生の皆さんにお伝えしたいのは、高校はこの先の人生を見据えて進む自立へのスタートだということです。あなたのゴールにはなりえません。あなたが人間的に成長するためには、「生きる意味」や「真の幸福」について真剣に向き合う姿勢を持つことが重要です。

今、世界は激しく動き、答えは一つというような「正解主義」の時代は終わったといわれます。これからの将来を生きるには、いくつもの答えを導きだす柔軟に考える力と行動力が求められます。何事にも失敗を恐れず挑戦する気概をもつことが、私たちの未来を豊かにするために必要なのです。

東邦高等学校は、1923年(大正12年)、中部産業界の礎を築き、また衆議院議員としてその職責を果たされた下出民義先生により東邦商業学校として創設されたのが始まりです。下出先生は、「真に信頼して事を任せうる人格の育成」が重要であるとし、それを校訓「真面目」という言葉で示しました。この建学の精神である「真面目で信頼できる、社会に役立つ人物」は、とりわけ高い理想をめざすものではありません。しかし、誠実な、はつらつとした気力あふれる人物こそが、当時の日本、市民社会を支えるものだという思想は、この混迷の時代において一層輝きを増すものです。戦後、新しい学制により、普通科を設置し東邦高等学校と改称してからは、「自治」を重んじ「愛と平和」を希求する教育理念のもと、多彩な教育活動に取り組んでまいりました。東邦が求める人間像とは、自己を大切にし他を思いやれる人です。そして、自然を愛し国際的な視野をもち真理を求める努力を惜しまない人です。これらの人間像は、私たち東邦が掲げる教育目標そのものでもあります。

本校は、2007年の新校舎竣工からここまで、生徒諸君の内在する可能性を引き出すために、学習と生活の両面でかずかずの教育改革に着手してまいりました。普通科改革・外部教育機関との連携(愛知東邦大学の高大連携や愛知大学との教育提携)・進路指導・キャリア教育の研究等の教育実践は、ようやくここにきて大きな成果となって表れ始めています。この春の進学結果は、文理特進コース・美術科にとどまらず普通コースでも国公立大学をはじめとして難関私大への合格数を大きく伸ばしました。また商業科では、資格検定試験に積極的に挑戦し成果を収め、学外の企業連携活動にも参画したりするなど貴重な教育実践を重ねています。

学校創立以来活発なクラブ活動は今も健在です。四十を超えるクラブでは、生徒たちがそれぞれの目標に向かって一所懸命に取り組んでいます。昨年、インターハイ等の全国出場を果たしたクラブは八つにのぼり、中でもダンス部は世界大会に選抜され先月アメリカのステージで一位入賞の栄誉に輝きました。生徒会活動では、学校行事を中心にクラス・クラブが強く団結し素晴らしい発表を行い、その大きな感動を全校で共有しています。また、昨年起きた東日本大震災の救済企画に取り組んだり地域清掃を続けたりする等、生徒たちは社会に目を向け地域連携に真摯に向き合っています。

東邦には、信頼できる仲間とともに生きる喜びを享受できる時があり、あふれんばかりのエネルギーを費やし、友と競い合い情熱的に学び、夢に向かって努力できる環境があります。私たち教職員は、生徒一人一人がそれぞれの目標に向かって力強く歩むために、ともに努力してまいります。